不条理


ここ数日のあいだ世間を賑わせている、「海水の注入中断」ですが、
実際には中断していなかった、との報道がありました。



産経新聞 5月26日

東京電力福島第1原発1号機への海水注入が一時中断したとされた問題で、
東京電力は26日、実際には海水注入の停止は行われていなかったと発表した。
原発吉田昌郎所長が「事故の進展を防止するためには、原子炉への注水の
継続が何よりも重要」と判断し、実際に停止は行わなかったという。

本店の指示に反し、現場が独自の判断をしていた。指示系統のあり方が問題と
なるとともに、事故対応をめぐる連携の悪さが改めて浮き彫りとなった。


かなり衝撃的なニュースです。
中断するよう支持がでていたことは、もはや疑う余地はありますまい。
それにしても、福島原発所長の英断(独断ですけど)によって、
事故の拡大が防がれていたとは・・・。



結果だけをみると、紛れもなく賞賛されてしかるべき決断ですが、
組織的には、問題ありなんでしょうね・・・。



それにしても、誰にでもできることではありません。凄いです。
日本や世界に対して多大な損失を与えると理解していても、
指示に従ってさえいれば、そうそう咎められることもありませんから。



尖閣の事件の時もそうでしたが、大多数の国民が望むであろう、
立派な行動をとった人が、社会的地位を奪われてしまっていいものでしょうか。
不条理、としか言いようがありません。



おそらくは、原発事故の被害をさらに大きくしてしまったであろう、
間違った指示をだした者がいる、ということも紛れもない事実なんですけどね。
こちらは、追求されることなく、有耶無耶のまま放置されるんですかね・・・。


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