騎士道

第146回天皇賞(秋)東京競馬場にて開催されました。
天皇皇后両陛下が競馬場からレースを御覧になられるのは7年ぶりです。



ここ数年、大きなレースでは外国人騎手の活躍が目立っています。
偏見で恐縮ですが、「今日ばかりは日本人騎手に勝って欲しいな」
と思いつつ観戦しておりました。



結果は、ミルコ・デムーロ騎手を鞍上にエイシンフラッシュ号が、
先頭でゴールを駆け抜けました。
その後、デムーロ氏はウイニングランの途中、ホームストレートの
大観衆の前で、いきなり下馬したではありませんか。



ターフ内で下馬する時は、人馬の故障、あるいはそれに準ずる緊急事態です。
どちらにしても、良い傾向ではありませんので、見ていて楽しいものではありません。



何事かと、危惧しながら見ていると、デムーロ氏は右膝をつき、
ヘルメットをとったうえで、天皇皇后両陛下に向かって最敬礼。



驚きました。高校生の頃から競馬観戦していますが、
こんなシーンは、初めて見ましたよ。
ターフ内で馬から降りると、ペナルティが課せられる為に、
日本人騎手は出来なかった、という事情があったからでしょうけれど。



実に美しい。これこそは騎士道なのでしょう。感動しました。



そういえば、昨年の震災から間もないころ、
沈みがちだった日本人の心に、遠く離れたドバイから、
勇気と希望を届けてくれたのも、ミルコ・デムーロ騎手でした。
http://d.hatena.ne.jp/nagata2006/20110327/p1



イタリアから来た騎士に、心より敬意を表します。有難うございました。



西宮 ながた整体院